5月8日 L.L.Tenkara Y

 鮎解禁まであとわずか・・・今期も惜しみながら渓に別れを告げる時期がやって来たのだ。今思うに今年の渓は去年と異なる釣り方に道具立て・・・そして考え方の方向性も明らかに違うのであった。ゼロ釣法に始まり、L.L.テンカラで終わる。それが良いのか悪いのか?まあ、そこそこ釣れたので良しとしよう。
 よって、残り少ない渓への釣行を悔いの残らぬように思いっきり本気で取り組むのである。が、・・・03時に鳴ったハズのベルの音が記憶に無い・・・夢の中では何故か川沿いの道路にて人の竿が出るのを眺めている。早く私も準備をしなくては・・・焦る気持ちでいっぱいである。と、次の瞬間、目を見開いた!・・・やはりまだ布団の中・・・時刻はなんと04時30分。直ぐに飛び起き黒王号を走らせる!燃費のことは気にせずにV6エンジンをぶん回す!・・・・で、ちょっとだけ時間を取り戻したのである。
 今日はほんの少し何時もより出勤が遅れたので当然入川ルートも少しショートカットしウォーミングアップもそこそこに本命スジへと毛鉤を打ち込む。水位は先週よりやや増で良い感じである。瀬の芯は水深があり流速も早い。よって狙うは芯脇のヨレや白泡の切れ目などの比較的毛鉤が落ち着きやすい場所となる。
 魚影に関してはやはり薄い・・・もしくは非常にスレている。なかなか喰ってはくれないのだ・・・それでも浅めのヨレの中から予定合わせで第一号を引き出した。しかし、そこはどう見ても良いポイントでは無い・・・他にまだ良いスジと思えるものが沢山あるのだが・・・出ない。
 今日も何時ものプラズマラインで視認性は抜群!と言いたい所であるが当然、光の加減により毛鉤を見失うこともある。私が思うに一番大事なのは毛鉤を着水させた直後で、ここで見失うと大変である。よってやはり毛鉤を見つけやすくする為のマーカー部分が必要になる。
 その為、先週までは黄色の蛍光ラインをバスとリーダーの間に繋いでいたのだがこの繋ぎ目に糸が引っかかったり、時にすっぽ抜けたりとトラブルも発生!よって今日はレベルラインに直接色をつけてみたのだ!それも百均で購入した油性のペイントマーカーなるものである。
 結果は良好!マーカー部分の長さも自由自在!また必要なくなれば擦れば剥がれるのである。で、また必要なら塗れば良いのである!見え難ければ色だって直ぐに変えれるし・・・たぶんこの先もポケットに入っていると思う。Tools入り決定である!
 このマーカー方法はテンカラのみならず他の釣りでも使えるのでは?メーカーさんも釣糸専用のライン強度、耐久性に問題無いものを販売すれば良いのに・・・と本気で思ってしまった。
場所、時間により様々な色を試してみると面白いかも?
 しかし、これはあくまでもラインを見失わない為のものでこれを頼って釣りをしてはいけないと、片山大名人に言われている。だから私も出来るだけそのお言葉を守り修行を続けているのである。
 それからも本命ポイントとはちょっとだけズレた場所で竿を曲げることと成った。もちろんド本命でも出ることは出るのだが何か変な感じである・・・今日はやはり何時も出ないポイントが狙い目の様である。こんな事ってあるのかな?・・・・不思議だ!
 そんな感じでポツポツと遡行し何時もの竜の牙までやって来た。ここでも不思議なことに美味しいところで無反応!で、何でもないところで針に乗せてしまったのだ・・・・もちろんそんな乗せ方をしたヤツはフッキングも比較的ソフトである。手前に寄せると20センチオーバーなのは確認したのだが・・・すっ!と外れてしまったのだ。残念!さあ手当たり次第に毛鉤を打ち込むぞ!!
 そうしながらもたまたま下流を見ると一人の餌師がどんどんと近づいて来る。私の認識では渓流釣りの場合は先行者を確認した時点でそれ以上近づかないものであると思っていたが・・・なんと!そいつは私が背を向けて釣っているその後ろを無言で追い越し、まるで勝ち誇ったような態度で堰堤の上から釣りを始めたのである!正直、あきれてしまった!マナーって何なのでしょう?そこまでして釣りたいのか?それとも常識が無いのか?と言うか常識があればこんなことは絶対にしない。こいつの行動により、悪いけど全ての餌師が欲の固まりに思えて来たのである。
 よって、速攻でその場を放棄!気分が悪い!帰り道の途中に駐車しているのはそいつの車と思われるので当然ナンバーを確認し写真を撮ったのである。そしてやはり****ナンバーである!この水系で私に不快感を与えるのはここの奴らが圧倒的に多い!と言うかこいつらだけである。ますます嫌に成ると言うか、変に納得したと言うか・・・前にも書いたことがあるがほんの一部の人間の非常識な行動でその地域全体のイメージが悪くなる。自分達の領域でそんなことをするのならまだしも県外にまで来てやるべき事ではないでしょう。もっとマナーについて勉強してから遠征すべきである!
 で、大幅にポイントを移動し前回の背面テンカラの場所。ここでも数匹ゲットした・・・竹薮の影で丸々良型も出てきた・・・影?・・・・何故だ?・・・。
 藪の切れ目で竿を振っていると・・・またまた偶然にかまいたちが出現!!今日は本流は厳しいらしく上へ向かうとの事である。「今日は何時もと違うポイントで出るよ!」と告げ、更にタンパクエボリューションのマッチザハッチバージョン?を上納したのである。と言うのも彼の肩書きは支部長でこれは片山大親分が決めたことなのだ!正式にはLL伝道師見習広島支部長なのである。私はただの工作員なので当然彼の方が格上である。もちろんこの先の上達の程度により肩書きも入れ替わるかも知れない・・・が、たちまちは協力のもと、時にはライバルとして成長し見習の文字を消去したいのである。それは即ち片山流免許皆伝を意味するのである!何年後に成るかわかりませんがイダ蔵さん頑張りましょうね!しかし、ダメかも・・・
 そして何時もであればこの時点で行動を共にするのであるが・・・私はこのままここを遡行し、何時も出ないポイントで竿をスローに曲げるのである。当然、この後のイダ蔵さんがどうなったのかは知る由も無い・・・。

 陽が完全に射し込み影がなくなると竿が全く曲がらなくなった・・・場所変えよう・・・私も上へ向かい、とあるポイントで不思議の連続を体験する・・・瀬に近いポイントで毛鉤に出てきた魚がUターンするのである。それの5連荘!もちろん水中が見えないとこでもこんな様子が繰り返されているに違いない!これでは釣れない。最初は風の影響で毛鉤の動きがおかしいからだと思っていたが・・・理由が読めて来た・・・早速実行し非常に浅いが咥えるようになったのだ!しかし突風の影響でバレの方が圧倒的に多い!修行が足りないのだ。
 それからもポイントを転々とする・・・・もちろんキーワードは最近、私が釣れてないポイントである。よって、とにかく誰かさんの釣った後をどんどん遡行し足で稼ぐのである!!こんなタフな状況下で餌で釣れる訳が無い!(徳島の師は別として・・・)そう、渓魚が居ることをイメージして毛鉤を打つのである。
 夕方になると風は比較的穏やかになりラインもゆったりと流れてくれる。予定合わせも上手く決まり昼間の遅れを少しだけ取り戻すことが出来た。で、今日もこの辺で勘弁してやることにしたのであった。ジャスト30匹である。苦労の連続が答えを見つけたときのちょっとした喜びで相殺された釣行となったのだ。
 今日は現状での釣れない原因が少しだけわかったのでちょっと進歩した気分である。それは良かれと思う僅かな道具立ての変化に渓魚達が敏感に反応している事をも気付かせてくれたのだ。イダ蔵さんが最近言っている朝と夕方しか・・・や魚の出方が・・・であるが、確かに昼間は食いが渋いし毛鉤が落ちる直前に魚がジャンプするといった変な出方の連続も体験出来た。と言う事はその時間帯だけでも自分のスタンダードな釣法をちょっとだけアレンジすることも必要かな?なんて思うのであった。まあ、私の場合は決まった形が無いので色んなものを取り入れてそれで自分に合わなければまた元に戻して・・・の繰り返しである。釣れない理由も正解か不正解は実のところ分からないが釣りとは信じる事、イメージすることが重要であると思っているので自分で正しいと思うことが正解なのである!ちょっと小耳に挟んだ情報も何となく試してみても損はしないし、そうすることによってまた自分なりの正しいと思うスタイルが発見できるのでは?で、その結果は釣果として身をもって体験出来るのである!そう!私の場合実に単純!釣れれば良いのである!!

<<Back>>
Home