5月4日  L.L.Tenkara X

 GW期間中、3日目のチャレンジとなった渓流釣りであるがそれでもまだ釣り足りない気分である。それは渓魚の成長につれ竿にのしかかる重圧が徐々に増しているからである・・・あの、がつ〜ん!が病み付きになっている。その感触を求め今日も朝早くから家を飛び出すのだ。もちろん朝から山登り、それも一気に1000m!そこから谷へと直滑降・・・いつも通りのゴギ蔵のパターンだ!V6 3500の排気音が静寂な森に夜明けを告げるのである!
05時45分スタート!
 川につくと既に空は白み山間のかすみに目を奪われる・・・もしも私が仙人ならばあのかすみが朝食代わりとなるのだろう・・・そしてその後はやはり竿を握り締め下界の川へと出撃するのであろう・・・。
 で、今現在普通の人間である私は・・・車を降りると・・・さ、さぶ〜!・・・やはり凡人なのである。身にしみて先日とは比べ物にならない寒さを感じる。昨日の予定ではウエットタイツでも充分と思っていたが迷わずドライである。・・・と言うかウエット忘れて来てました・・・。
 最近お気に入りの里川で今日も元気に飛仙翔LLを振る、これだけでもストレス発散!そして1匹釣れれば更に元気が出てくる・・・そして釣れなくなると逆に疲れが溜まるのである。よって釣れまくれば元気なままで納竿出来るのである。簡単である!釣れば良いのだ・・・しかし、何時も通りのコースを遡行するもなかなか出てこない。(何時も通りだから釣れないのだと思う
 小堰堤の下も何時も通りに出てこないが一通り打ち込むのがゴギ蔵の習慣でこれが手足のウォーミングアップなのである。が、釣れれば尚良い!当然であるけど・・・と思っているとチビが食いついたのである。らっき〜!
 更に遡行!ここもなかなか出ないポイントであるが何時も輝いて見えるので・・・コントロールも少しマシになりブロック下のピンスポット的な場所も・・・何とか入る様になった。当然ソフトにぽとっ!と落とせば・・・ガツン!竿に乗るのである!(ホントに出た!
 そして順調に遡行する。目の前にはチャラが広がり、その上はブロックでガードされた通称、竜の牙である(私が勝手に名付けました・・・)。もし、今日も何時も通りであればここで毛鉤を打っているとかまいたちが現われるのである!
 先ずはチャラである。先日の雨の影響で多少の増水はあるものの引き水のどぴーかん状態である事は事実。世間一般の常識から考えるにこの状況は渓には厳しいとイダ蔵さんから聞いた事がある。でも冷たく澄んだ空気の中で毛鉤を打つのは気持ち良い!タフコンディションなんて気にせずにラインを伸ばして足も伸ばすのである。
 で、そうしていると非常にスローペースで竿が曲がるのである。チャラを打ち上がるとお次は瀬であり、ここの白泡の真下で良型をバラスがそれでも上手く取り込むものもいる。瀬の中で掛かればその重圧はLLを胴から心地良く曲げてくれ、当然丸々としたそのボディーは引き抜く事を困難にさせるのである。寄せるのもなかなか楽しいのである・・・が、私はこれで良くバラスので出来れば抜きたい。
 そして遂にかまいたち遭遇の竜の牙である!ここのブロック間はかつては手も足も出ない状態であったが今ではお楽しみポイントになっている。今日は何が出るかな?でなくて何処で出るかな?
 案の定、ブロックの影でラインが一瞬止まる・・・これも予定通りの出方なので合わせも素早く予定合わせ風である。そして針に乗ればラインブレイクの心配が始まる。いくら08とは言え牙に擦れれば切れる事もある。よって絶対に潜らせない。ちょっと強引だが抜くような勢いで手前の溜まりまで飛ばし、走られないように寄せタモですくうのだ。
 こんな調子で良型を3匹ほど仕留めた時、突風と共にかまいたちことイダ蔵さんが現れたのである!!(こら!勝手にHN変えるな!
 かまいたちはしばらく堰堤上で見ていたがいつもの様にこちらに降りて来た。私も同じ釣師である!このポイントを目前に竿を振りたく無い訳は無い!よって私の休憩も兼ねて彼に竿を振ってもらったのである。もちろんそれだけが目的では無く、彼のかまいたち投法も見学させて頂くのである。
竜の牙にかまいたちが現われた!
 彼の飛仙翔はFSであるが、私のLLを振ると少し雰囲気が違いラインのスピードが微妙にマイルドになる。ただ単純に調子が違うだけでなくLLは竿自体の軽量と腰の柔らかさがあるような気がしている。よって力だけではそのラインは上手く伸びない。そして力を入れなくとも上手く飛ぶ。何れにせよイダ蔵さんほどのテクがあればノープロブレムである。しかし多分、強烈な向かい風になるとこの竿ではかまいたちでも風を切り裂くことは出来ないと思い始めた。当然そんな状況下でテンカラなんぞする我々の方がオカシイのであるが・・・
 よって、そのオカシイ人種の私としてはダイワさんに突風向風仕様FSの細軸3.5mを販売して欲しい今日この頃である!それの販売により風を裂き毛鉤は飛ぶようになったが・・・当たりは当然とれないでしょうね・・・そうなれば今現在の釣法と真逆のスーパードラッグテンカラでラインの浮き上がりや吹かれを川の流れに同調させ、俗に言う流れを掴んで抑える方法しかないのでしょう。実際のところ今のLLでも突風時はそんな感じで竿先の真上のスジを釣っているし・・・合わせは勿論、予定合わせが有効である。
 しかしこれはあくまでもレベルラインにこだわるからであり素直にテーパーの撚糸にすればTSでもぶっ飛ぶのでしょうね。しかし何故かレベルにこだわるようになったのは、あの徳島の片山大親分の影響である。間違い無い!イダ蔵さんも以前は風が出たらテーパーだったが今はレベルオンリーである!実に大親分に忠実なのだ!
 またまた偶然ここで出遭った二人であるが今日のタフぶりを自慢し合うのである。そして仕留めた渓魚の大きさも・・・で、仕留めた渓魚のサイズはだいたいいつも私の方が大粒なのである。その理由は・・・大まかな見当は付いているのだが不確実なので内緒にしておく事にする。よし!次行こう!
 桜の木のある集会所の橋で川を切り私は上の岩盤地帯へ彼は下へと入ることにし、正午に再度ここに集合となった。岩盤筋の左岸側ですぐさまゲット!そのまま遡行するも次第に風が本格的に出てきたのである。よってバレが頻発!更に魚影も薄く上の堰堤までの約90分はこれ一本のみ・・・。
 一度は諦めたものの堰堤を更に遡行し最初のチャラを雑に攻撃しながらも背面テンカラにてゴギをゲット!ビックリしたのはいうまでも無い!たぶん最初で最後の背面テンカラである。
 その上の竹薮の影で数回のバイトが確認出来た・・・が、針に乗ったのは1匹だけで正午に近づいたので納竿とした。背面テンカラを除きゲットしたポイントは何れも日陰である・・・ん?不思議だ・・・。
 昼食後は私の納竿したポイントを二人で遡行する事にしどんどん行くが・・・行けるとこまで行くのであった。
 そしてイダ蔵さんお気に入りの景色が望めるポイントで気分をリフレッシュさせるがやはり魚は出てこない。しかしこの景色は私もお気に入りとなってしまった。
 よし!一気にポイントチェンジである!車で移動となり上へと走ったのである。上と言えば魚が小さいように思えるがポイントにより良型も潜んでいる。27〜28センチなんてのも実際釣っているし・・・。
 ここでも狙いは岩盤沿いの窪みである。ここに潜んでいる・・・徹底的に該当するポイントに毛鉤を打ち込むのだ!
 いい感じの窪みで1匹ゲットしチャラ沿いの岩盤を探って行くが・・・出てこない!時刻は17時。上流のイダ蔵さんを探し納竿とした。道路から川を見ながら車に戻るがどうやら私が途中から攻め上がった岩盤筋はイダ蔵さんが叩いた後であった。しかも、良型をゲットされていたのである。ちなみにここも影でした・・・ん?
 結局、今日は14匹の貧果に留まった・・・イダ蔵さんも同じく貧果であった。二人してこの結果なら仕方が無い!たぶん釣れた方なのでは?よって良く頑張ったと言うことにしたのであった。おまけにサイズも良く引きも抜群なので大いに楽しめたのである!今日はこの辺で勘弁してやる事にしゴギロードを駆け抜け帰路についたイダ蔵&ゴギ蔵のそこそこ釣れてるコンビなのであった。
集合写真を撮るイダ蔵さん
あ〜そろそろ鮎が始まる・・・惜しみながらも渓とお別れする時期なのだ・・・

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