5月2日 Petit Tenkara

 私のGW三日目は何とサービスデーである。よって今日は邑南町の知り合いの田んぼにふき採りに出かけたのであった。出発はゆっくり目の昼前である・・・国道54号を抜け191へ・・・やはり連休真っ只中だけあり車が思うように進まない。それでもやっとのこと広島北ICへたどり着き中国道から浜田道へと黒王号を走らせるのである。高速へ入るとやはりスイスイ走る・・・あっと言う間に瑞穂ICに到着しハイランド方面へ上れば終点である!
 一年ぶりに再会したおばちゃんの顔を見てふと思い出した。おばちゃんはヤマメが好きなのであった・・・冷凍庫から持ってくるのを忘れたことを少し後悔したのである・・・と、ある閃きが・・・。まあそれはさておき、早速ふき採りである。先程から上の田んぼで野焼きをしているのが気になるのだが・・・距離は十分にあるので問題無いと思われる。
 順調にふきを採っている最中におばちゃんが火が近づいて来るかも知れないから気をつけるようにと言いに来た。多分、風が出てきたのである。それもこちらに吹いてくれば乾燥気味の枯れたカヤを伝って一気に火の手は攻めて来る。でもまだ問題は無さそうである・・・。
 そのまましばらくふきを採るも私自身に問題発生!やはり目の前の小川が気になるのである。車には予備のテンカラ竿と適当な仕掛けが入ったリュックが常備されている。おばちゃんの為にヤマメを捕ってくる事を口実にその場を抜け適当な仕掛けを見繕ったのである。悪いことに最近お気に入りのLLの道具立ては無く以前使っていたテーパーにリーダーの08、そして在庫のタンパクエボリューションをポケットに仕舞い込みさあ行くぞ!・・・が・・・空から灰が降ってくる・・・それもどんどん降ってくる。そしてバチバチともの凄い音が聞こえ炎が一気に上がったのである!
 火事だ!!そうなるともう我々だけではどうしようも出来ない。野焼きをした当の本人さん達はバケツを両手におろおろとしているばかり。すでにおばちゃんの田んぼも真っ黒に焦げている・・・。このまま風が吹き続けると事態は悪化し火は山へと入って行くことが予想される。よって直ちに消防へ通報したのであった。
 一方この光景を向かいの家から見ていたおじさん達が駆け寄ってきた。私も駆け寄り、適当な檜の枝を切り落とし教えてもらった通りに叩いて火の進行を食い止めるのであった。そうしていると消防車が到着!そして、そのおじさんの指示の元に消防団の方達が消化活動にあたったのである!
 なんとこのおじさんは広島の消防署勤務で経験も豊富との事。専門用語でテキパキと指示する姿が未だに目に焼きついている。不幸中の幸いとはこの事なのであろう!よって無事に鎮火となったのだ。で、一応私もホースを2本だけ運びお手伝いを致しました。
川から水をくみ上げます。全部で五台くらい集まりました。
 さあ、火が消えました!今日はこのハプニングで竿は振れないと思っていたが・・・時刻は15時!いざ、出撃!!普段着に長靴を履いた姿にて美味しいポイントを探すのである!もちろん水の中には入れないので石伝いにポイントを移動する。
 川幅は非常に狭く岸からのテンカラは難しい・・・それでも何とか毛針を打ち込むスペースを見つけ頑張るのである!しかし、なかなか出てこない・・・居ないのかな?・・・
 それでもどんどん遡行!時には竿をたたみ藪を抜けて行く・・・と・・・またもや美味しそう・・・しかしここは水面がキラキラ反射しておりラインが見えないぞ〜!また、例の釣りの真似事をしなければ成らないようだ。例の釣り?そう!昨日の心眼チックなアレである!不思議な不思議なイメージでシトメル釣りなのだ。
 手順は前回同様に・・・違うのは流速のみである。更に今日は右手の掌にも神経を集中させ心を沈めて打つのである。しゅっ!ぽとっ!・・・す〜す〜、ビシッ!数投目の事であった。イメージで毛針を流しピックアップ!ん?今日は掌にも何かが・・・もう一度同じスジヘ・・・す〜す〜・・ビシッ!ガツン!よし!上手く針に乗った様だ。
抵抗しながらもよってきたのは嬉しいことにヤマメであった!これ一匹ではあるがおばちゃんへのプレゼントが出来たのである。
20センチちょっと足らずでしたが満足でした!
 で、長靴ではこれ以上は遡行出来ないので潔く納竿としたのであった。実に1時間ちょっとのプチテンカラとなったのだ。それにしても今日の一匹も非常に充実した不思議な釣り方が出来たので大満足である!!
 そして、おばちゃんに魚を渡し喜んでもらい、ふきと竹の子を車に積み込み山をくだるのであった・・・途中、瑞穂のおじさん家の前で速度をスローに・・・建築中のペンションの裏で作業しているおじさんを発見!そうなれば一言挨拶するのがスジである。おじさんは作業の手を止めペンションの中を案内してくれた。さすが職人だけあり丁寧に一つ一つ納得がいくように仕上げているのが感じられたのである。間もなくオープン予定のおじさんの手作りペンション「ヴィラ・季節風」は多くの宿泊客を満足させてくれるに違いない。次のスキーシーズンまでに更に色々とスキーヤーとしてのおじさんのこだわりも追加されて行くのでしょうね。
建築中の「ヴィラ・季節風」
 先ずは宿泊第一号の招待?予約?を済ませここ瑞穂を後にしたゴギ蔵であった。オープンほんとに楽しみです!オープンしたらここでも詳しい情報発信しますね!みなさんよろしくです。


 と、今日はいろんなことが有り過ぎたとても贅沢な一日でした。めでたし、めでたし!

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